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愛情の絆~a story puzzle~
愛情の絆~a story puzzle~

●出演 利緒
 
    チャマス  
   
    需紅
  
    ぁさがぉ






















ここは私立麟音学園

至って普通の学園です



朝の清々しい挨拶.
教室から溢れる笑い声.
生徒と教師の心温まる熱い信頼関係.
深い友情.
そして甘酸っぱい恋ッ………!!!!





























なぁーんてね

そんな青春ドラマの学校のようにはいきません。

1.朝の清々しい挨拶。
そんな[清々しい]なんてつけれるような挨拶してません。
朝は門に先生方と召使いがざっと見50人がズラリと並び、
生徒達をお出迎え。
『おはようございます。今日もご登校いただきありがとうございます。』

ふざけないでください。



2.教室から溢れる笑い声。
いやいや…これはない。
僕のクラスには笑い声というより、先生方の生徒に媚びた作り笑いしか聞こえません。



3.生徒と教師の心温まる熱い信頼関係。
これは先ほども言ったように先生方が生徒に媚びてるだけですから。
むしろ、お金で繋がってる信頼関係と言えるでしょう。



4.深い友情。
これもまた微妙です。
親同士の会社の契約やなんかで仲良くする友達が決まりますし、会社が対立すれば僕らも対立し違う子と話します。
つまり、僕らは小さな会社。
学園全体の友好関係を調べれば、その生徒の会社の友好関係もお見通しってことです。



そして最後の…
5.甘酸っぱい恋。




許嫁がいます。

























というわけで、僕はこの学園が嫌いです。
みなさんもこんな学園嫌でしょ?
生徒や先生はみんなロボットのよう。
人の温かさが全く感じられません。
実際僕も人間と話しているように思えませんし、思ってません。


僕らは親の駒じゃない。
心をちゃんと持っている人間です。
人の自由は誰かに奪われていいものじゃないんです。





だから僕は決意しました。












ここを飛び出そと。


















愛情の絆


























4月1日
深夜11時59分
僕は屋敷に置き手紙を残し家をでた。



その時まではこの置き手紙が嘘ですが、
僕が屋敷の敷地から出る頃には、置き手紙は真になっているでしょう。








誰もいない
真っ暗な道を旅行用のキャリーバックを持って歩いていく。
ガラガラというローラーの音を連れて、どこに行こうか迷いながらフラついでみた。

普段移動はいつも車でこの辺の道もほとんど歩いたことがなかったため、僕はちょっと感動した。



「フフッ…♪」




屋敷を出られたことと自分で好きなところに行けるのだ。ということを実感していた。









「だいぶ歩いたなぁ。」
見覚えがない小さな噴水のある公園。
(確か僕の屋敷の近くにはこんな公園なかったはず…)








小さな公園には小さな街灯が1つ。
光には沢山の小さな虫達がたかっている。





「ねぇ、ねぇ。」
突然誰かに背中をつつかれビックリした。
恐る恐る後ろを振り返ると、そこには………




「……………誰ですか?;;」























そこには桃色の髪の女の人と金髪の女の人。それとメッシュの髪をした男の人。
全員‘超’がつくほどの美男美女だ。

「あ、あのぉ…僕に何かようですか………??」
内心僕すごく焦っていた。一様、大企業の1人息子である。裏の世界の奴に狙われるくらいのことはやはりどこの会社もやってる訳だから、今こうやって僕が1人でいることは明らかに危ない訳で……襲われてもおかしくない訳で……







((ドキドキ……))

「君さぁ、こんな時間に何やってるの?」
桃色さんが僕に質問する。
「えっ……;何って;;あなた達は何してるんですか?」
僕は白々しく話題を相手へと変更させる。
「あたし達は部活帰りなんだよぉ。ねっ!チャマスちゃんww」
桃色さんが金髪さんに話しを振る。
「うんっ!!そぉーそぉー!!それより君こんな時間に1人でいたら危ないよっ!!0時回ってるしー。」
「はぁ……;」
僕は困った。
家出してきたなんて言えないし、じゃあ帰ります。なんて適当なこと言えないし…。
「まあまあ。彼にもいろんな訳があるんだよ。ぁさがぉ.チャマス。」
((メッシュさんっ、ナイスです!!))
「需紅君………。わかったぁ。」
(桃色さん切り替え早っ!!)
僕はこの人達が温厚な性格でよかったと胸をなで下ろした。
「で.もっ!!!」
桃色さんが僕に近づきながら言う。
「あたしさぁ、君のこと気になって声掛けたのもあるけど、本当はあたし達の部活に勧誘するために声掛けたのっww」
「ええっ!?!?」
桃色さんの顔がすっごく近かったのもなるけど、いきなり部活とか言われて僕はビックリして後ろにあった公園の入り口の手すりにぶつかってしまった。
「痛っ………!
部活って?!いっ、いきなりですか!?」
僕は挙動不審。
「おいっ、ぁさがぉ!なんでいきなり彼を部活に入れようなんて…!?」
「そうだよ、ぁさがぉー!」

「2人共!!!この子の顔とスタイルみて!!!超美形ww絶対指名取れるッw」
桃色さんはいいものでも見つけたように満面の笑みで僕を指差し言った。
「しっ、指名???」
もっと挙動不審になる僕。
「んんー??」
「えっ!?みせてみせてっw」
今度は金髪さんとメッシュさんが僕の顔を覗きこんできた。
「えっ……おわぁーっ!!」

「へぇー。なかなかじゃん♪ぁさがぉが言うだけのことはあるねっ。」
メッシュさんは僕の顎に手を当てて少し持ち上げながら妖艶に笑った。
((ひぃぃぃぃ!!!!//))
美形の顔+こんな風にされたら男の僕だってドッキドキだ。
「でしょww」
桃色さんはメッシュさんにニコリとした。
「ふぅーん♪君免疫ないんだね。可愛いなぁー!」
金髪さんがいつのまにか僕の手すりの隣に座っていた。
「わわっ……!!!;」
僕はとっさに金髪さんから離れようと、金髪さんとは逆の方向に引いた。
「大丈夫っ!チャマ先輩が手とり何とり教えてあげるって♪」
すごいことを言いながら金髪さんは綺麗な笑顔を僕に向けた。
不覚にもその可愛らしさにドキッとしてしまう。
「あっ……//えっ??あの、僕まだ入るなんて言って「明日の朝8時!またここに来てねw逃げちゃやだよっ!えーっと……?」
「あっ、僕利緒です。」
さっき話を遮られたにも関わらず僕は素直に答えてしまった。
「そっかぁ、利緒君ねwじゃあ、明日の朝8時!忘れないでねっ!!おやすみぃー」
桃色さんは無邪気に笑いました。
その笑顔にドキドキして胸が熱くなりました。
僕は…僕は………















風邪でも引いてしまったのでしょうか……?





























次の日の朝。
僕は素直に来てしまった。
昨日の公園の前に立ちすくむ…
本当自分でもこの素直さがイヤになる。
本当なら今頃電車に乗ったりしてもっと遠くに行けてるはずなのに…
父上に見つかったら連れ戻されるに違いない。
それだけは勘弁だ。だって僕は………

「あっ!!本当に来てくれてるよぉ!ほらw」
見覚えのある声が聞こえてきた。
「あっ。おはようございます。」
パタパタと一番に走ってきたのは桃色さん。そのあとに金髪さんが走ってきた。
「おはよぉ、利緒君w本当にきてくれたんだね!ありがとう!凄く嬉しいww」
桃色さんはまた僕をドキドキさせる笑顔をする。
(やっぱり風邪引いたみたいだ…)
「ぁさがぉー、早いって!朝なんだからそんなに走れないよっ!!」
「あっ、ごめん;」
桃色さんは申し訳なさそうに言う。
「おはよー利緒!」
「おはようございます。」
金髪さんにも挨拶をして2人に付いて歩き出す。

「あのぉ……どこに行くんですか?」
僕は言った。
「どこって学校に決まってるじゃん!!学校に行くのは生徒の義務だしー!それにあたし達こうやって制服着てるじゃん!」
金髪さんはそう言って制服のスカートをひらひらさせた。
「あっ、本当だ。……気づきませんでした…。」
「利緒君ってちょっと天然?((笑」
桃色さんクスリと笑った。
「なっ…!そんなことないです!//
それより、僕制服着てないけどお2人学校に入れるのですか?」
「ああ、そのことなら気にしなくて大丈夫だよぉwあたし達が言えば先生も何も言わないよぉ。ねぇーチャマスちゃんw」
「うんっ!!そぉーそぉー!」
「へ……??」
なんで一生徒の言うことがすんなり先生に聞き入れられるんだ?そんな僕の疑問はこの後すぐに解決することになる。
























お2人学校が見えてきた頃から、お2人の学校に通う生徒さん達がちらほらといて、必ずお2人に挨拶していた。
不思議だ……。
(お2人はこんなに沢山友達がいるのか…)
僕は納得して感心した。



「ぁさがぉちゃんおはよー!!」
「おはよぉw」

「おはよう、チャマスちゃん!今日も可愛いね!」
「本当ー!ありがとう!」

本当にお2人とも友達が多い。
結局学校につくまでずっとお2人は声をかけられ続けていた。





門前

「おはよう!」
「「おはようございまーす。(ボソ」」
「もっと大きな声で言わんかー!!!」
「うわっ朝からうざいよ!早くいこぉー。」
「うん。」
只今2人組の女生徒が校門にたって今先生に怒鳴られています。
(うーん♪普通の学校って感じでいいなぁ!)
僕は嬉しくなった。

「先生ー、ぁさがぉちゃんとチャマスちゃん来てるよー。」「なぬ!本当か!?」

ちょうど先生の前を通っていく僕ら。
スタスタ……
「あ!おっ、おはようございます。ぁさがぉ様、チャマス様!!!」















えっ……;

















「「おはようございます。先生っ。」」

違和感なく2人は挨拶仕返す。



































((えぇぇぇぇぇぇェ?!?!?!?))←声に出ない心の叫び。



僕は普通の学校に来れたと思ったのに!!ここでも先生が生徒に様付けだなんて!!!有り得ないィ!!!
しかもなんでお2人だけっ!?





「あっ、お待ちください!」
「ん、なあにぃ?先生?」
桃色さんは先生の方に向き直って首を傾げた。
「あの……その後ろに連れている子は………」
先生は僕を指差しながら言う。
ほら、やっぱり言われた。
「ああっ!この子ねw利緒君っていうの!この子今日から‘sugarsweet’に入れるからっ♪」
「あっ、そうだったんですかーあはははは………ってえぇぇぇ!?!?」
先生は大袈裟にビックリした顔をした。


しかし、その先生のリアクションを見ずに僕達はスタスタと五月蝿い先生を置いて進んで行った。
(先生…リアクションがベタです……;)


「‘sugarsweet’に久しぶりの新人だ……!!!!!」
先生は慌てて職員室に向かって走り出した。

その後、その先生が職員室の先生方に言い広め、
しかも校内放送にまでされていたらしい。





そして
時間は僕らの方へ戻る。




「あのぉ…僕お2人に聞きたいことが山ほどあるのですがよろしいですか?」
学校の広い校庭の真ん中を突っ切って歩いている時、僕は前を行く2人を止めて話しかけた。
「えっ?聞きたいこと?なにー?」
金髪さんが振り向く。
「あのっ、えっと……まず、僕お2人のお名前をまだ知らなくて…
っと……その……;」
今更になって名前教えてください!なんて単刀直入に言えない僕はもじもじしてしまった。
「あぁー!!そっか!そーいえばあたし達自己紹介してなかったんだよねぇー!!ごめん、ごめん(笑)
あたしの名前はチャマス!!チャマ先輩って呼んでもいいよん♪」
チャマスさんはニカッと笑ってくれた。
「じゃあ、チャマスさんと呼ばせて貰います。」
「あっ、利緒乗らないのね(笑)」
「はぁ……?」

「利緒君、利緒君!あたしの名前はぁさがぉっていうのっw
よろしくね!」
ぁさがぉさんもにっこりと笑いました。
「はい、こちらこそよろしくお願いします。」
僕はペコッと小さく頭を下げた。
「んで利緒!他に質問はぁ??」
「あー、えっと……昨日のメッシュさんは今日どうされたのですか?ってきりお2人と一緒に来るのかと思ってて…。」
「あぁ、需紅君のこと?
需紅君は今日部活で早朝会議があって、その議長勤めなきゃいけなかったから来れなかったのw
本当はチャマスちゃんも行かなきゃいけなかったんだけど、あたしも一緒に利緒君迎えに行くよー!!!って言ってわざわざ付いてきてくれたのwwチャマスちゃんいい子でしょw?」
「へぇー、部活の……。
でも会議がある部活って一体どんな……??」
「ンー、あれっ?利緒には話してなかったけ?」
「えっ?はい、何も聞いていませんが……??」
「あちゃー;
でもっ!!まぁー大丈夫だよ♪あたし達の部行けば、絶対気に入るってーwさっ、早く行こぉ!!」
チャマスさんは僕の背中をぐいぐい押しながら前進していく。
「うんっ!そうだよぉw絶対利緒君も気に入るっw」
隣でぁさがぉさんも微笑みながら言った。
「本当ですかぁー!!??」
前、指名とかなんやら言ってたし、なにか怪しいところじゃないだろうなぁ?と僕は思った。









それから僕らはいろいろと自分達のことを話した。
何が好きだとか、何が嫌いだとか、趣味とか……

3分ほど歩くと僕らはもりもり茂った木々たちの中にいた。
「こんなところに部室があるんですかぁ??」
僕は怪しまずにはいられなかった。
「あっ!利緒君疑ってるでしょぉ!!本当にあるんだからぁ!」
ぁさがぉさんはプーと顔を膨らませた。
「ぁさがぉ!利緒!着いたよっー!!!」
目の前にあった大きな木の枝をグイッと動かして見るとそこには…………ッ!?!?!








































































「おっ、お城ぉォォぉぉぉおおッーーーーーーーーーーーーーーーーー?!?!?!?!」



















まままままままままっ、まさか森の中にこんな城がたってるなんて!!!!!!
美女と野獣かッ!!∑いやいや、ここってディ〇ニーじゃないですよねぇぇぇ;;;;;(((滝汗

僕は動揺した。
果てしなく動揺した。
この人達に出会ってから一番動揺しているだろう。




「あっ;あっーーーー………えっ???(笑)」
「あはっww利緒君ビックリしすぎだよぉww」
ぁさがぉさんは僕をみて爆笑した。
「本当、利緒は面白いなぁー!!!w」
チャマスさんも大爆笑であった。
「そっ、そんなこと言ったって、こんな山奥に城があるなんてっ!!誰がみたってビックリしますよー!!!!」
こんな興奮したのは久しぶりだと思う。
「そぉーかなぁ?(笑)」
ぁさがぉさんはまだクスクス笑っていた。
((いやいや、ビックリするって;;))
「この城どうしたんですか?」
「えーっとねぇ……、最初は普通に学校の一室で部活やってたんだけど、だんだん知名度も上がって人が増えてきて、不便になったからこの校庭の森の中に作ったんだよぉw
森の中のお城って憧れでしょ?w」
ぁさがぉさんはにこっと笑いました。
「でも、この城を建てるお金はどーしたんですかぁ?!
まさか強盗とか!?」今や僕の頭は非現実的に混乱していた。
「んなわけないじゃない!!そんな非現実的なことやんないし、やってたらあたし達ここいないと思うよー。」
チャマスさんは的確なツッコミをする。
「あははっw利緒君大丈夫?(笑)
お城は今までの部活で稼いだお金を注ぎ込んだのっ!
凄いでしょ??ww」
「えっ?!部活で………稼いだ………???」
「そうっ!!稼いだのっー!!」
チャマスさんがこちらにピースをしている。
「………ぁさがぉさん達がやってる部活って一体………?」



「「ふっふっふっ………」」
((ゾクッ……))

「お客様を楽しませたり、幸せな気分にするのがあたし達の部活動。
接客する側には男の子・女の子両方いるから、例えるなら、ホストやホステスのようなものw」

「楽しいおしゃべり・甘いお菓子。
そして、どんな甘いお菓子よりも、麗しい花よりも、ひときは輝く美男美女達。
夢が現実か疑わしい我が部を人々はこう呼ぶ…………っ!」










「「sugarsweet」」
















































僕の名前は利緒。
現在家出中。
変装のため伊達眼鏡をしています。

僕は異世界にきてしまったのでしょうか。
ここはどこなのでしょう?
学校ではないことは確かです。
きらびやか過ぎてます。
いたるところにある装飾品。
黄金のランプ。
たぶん有名な人物であろう人の全裸の銅像。
色とりどりのバラたち。
いやぁ……僕がいた屋敷と同じくらい金掛かってますよ。
本当。

しかしそれよりも僕が眩しく思うものがあります。
美しく、きらびやかで華やか。
眩しいです。
本当眩しすぎです。
えっ。
何がって?
はぁ……
答えるまでもありません…。


彼らです……((汗










「やぁ姫っw今日も美しいねっ!………そんな姫が俺に毎日会いに来てくれるなんて嬉しいなっww」
需紅さんはお客様(女)の両手を握って耳元で囁いています。
「そんな……//需紅君////」
あーあ。お客様は真面目に喜んでいるみたいです。需紅さん……
あなたがこの部活のNo.1の理由が少しだけ理解できます。
だって…
需紅さん…あなたは本当眩しくてかっこいいのですから。


そしてあちらでは…
「王子ーwあっちで一緒に紅茶飲まない?ローズヒップの美味しいのがあるんだっ!!
アッ!でも……お菓子は王子の楽しいおしゃべりがいいなーw」
チャマスさんはお客様(男)に小悪魔なウインクをしてニカッと笑いました。
「チャマスちゃん////可愛過ぎたぁ…………!!!!」
お客様(男)はチャマスさんの小悪魔な魅力に取り付かれているみたいです。
僕はそんな彼を軽蔑した目なんかでは見ませんよ。
だって本当にチャマスさんは可愛すぎなのですから。
ほら。周りのお客様(男)だって鼻血拭ってるじゃありませんか。
さすが部活のNo.2ですね、チャマスさん。

そして、今僕の後ろで桃色の柔らかい雰囲気を放っている方も凄いのです。
「えへへw王子は本当に優しいんだねwいろんなこと知ってるし尊敬しちゃうなぁー。
あっ、ほっぺにクリーム付いてるよw」
そう言ってぁさがぉさんはハンカチでお客様(男)のクリームを頬から取りました。
「あっ、ぁさがぉちゃん…ありがとうっ!/////」
「はいっww」
にこっと優しく微笑むぁさがぉさんにお客様(男)達は………
「もっ………萌えぇぇぇぇ!!!!!!////」お客様(男)は萌え病にて行き倒れしました。
「あらら…;(笑)」
ぁさがぉさんものんきなもので、それを眺めているだけで助けようとはしませんでした。
まあ、それはそうですよね。
本当には死んでいませんもん。
ぁさがぉさん。
ぁさがぉさんが部活のNo.3だってことよく理解できました。
可愛いです。


そして僕の目の前には……

「そんなに見つめないでください;
僕の顔に何かついていますか??」
キョトンとして頬を手でさすった。
「いいえっ//何もついてないよっ!!
あの……//その…//だって、利緒君……凄く格好いいんだもん……っ///」
お客様(女)は顔を真っ赤にしてこちらを見ました。
「本当っ//‘sugarsweet’に久しぶりの新人さんが来るって聞いて凄くビックリしたけど、こんなに美形だなんて……//素敵だわぁ……w///」
違うお客様(女)が僕の顔をみて夢見がちに言いました。
「女の子のように美しいですぅ///」
また違うお客様(女)が僕に言いました。これは、なんと返せばいいのでしょう;?えーっと………;
「ありがとうございます。ですがみなさんの方が可愛く美しいですよw」
ついでににこっと笑っておきました。
すると……
「「いやぁーー/////胸打ち抜かれるわぁーw/////」」
「利緒君に溺れるぅぅ//////」
などと叫んで大興奮しました。
複雑ですが喜んでいる頂けたのならそれでいいかな。と思いました。



「利ー緒っ!!
最初から凄い人気じゃないかっ!良かったな♪」
「需紅さん!」
いつの間にか僕の後ろに立っていた需紅さん。
今日の部活はこれで閉店だと伝えに来てくれました。
見ればお客様達はゾロゾロとこの部屋をあとにしています。
「あたりまえだよぉ!利緒君はあたしが目をつけたんだもんっ♪」
ぁさがぉさんも接客が終わったらしく会話に参加しました。
「僕はもう疲れましたよ……;あんなに周りでキャーキャー言われたのは初めてです;」
「あははっ!そーなのか?利緒ぐらいの美形だったら学校でもモテモテなんじゃないのかっ?」
「そんなことないですよぉ。それに第一僕には許嫁がいますし。」
「えっ……?許嫁……?;」
需紅さんは少し困惑しているようでした。
「利緒君のうちって一体……??」
「僕のうちですか?えーっと…。
あっ、あれです!!」
僕はたまたまついていたTVを指差した。

[新しいニュースをお伝えします。
昨夜の午前0時、あの世界的に有名な財閥の一人息子、
利緒様が姿を消してしまいました。
朝になって置き手紙があることに気づいたそうです。
置き手紙には家を出ていくとだけ書いてありました。
財閥の社長、利緒様のお父様は警察に何がなんでも探し出すよう言い、探し出したものにはお礼をすると言っています。
今も上空からはヘリコプターで、地上からはプライベートポリス500人が利緒様の行方を追っています。

利緒様の特徴は次の通りです。
ふわふわした金髪の髪に女の子のような美形の顔。
体はやや痩せ気味だそうです。
次のニュースで………]













「うわっ、僕犯罪者みたいになってますね。ハハハ(笑)」
僕は能天気に笑い流した。
「利緒………これ笑いごとじゃないだろ;」
「利緒君……
利緒君は………
凄い有名な人だったんだねぇww
ビックリしちゃったぁ!!(笑)」
ぁさがぉさんも能天気に笑い流してくれました。
「なっ!!ぁさがぉっ!!笑いごとじゃないだろ!!利緒はどーするんだよっ!!
このままじゃ……!!」
バンッ!!!
「ねぇっ、みんなっ!!!!!」
ドアを激しく押し開けてとても焦った表情のチャマスさんが入ってきた。
「外っ!!外みて!!!警察がいっぱい外の森にいるんだよー!!!!;;」
「うわっ;本当だ!!」
「えっ!?もう居場所がばれてしまったんですか……?!」
((流石世界的に有名な財閥のプライベートポリス。
人1人見つけだすのは分けないか…))
「っしょと……。」
僕はふあふあのソファーから重い腰を上げて、身支度を始めた。
「ちょっと、利緒何してるのー!?」
チャマスさんが言う。
「僕がここにいたらみなさんにまで迷惑かけてしまいます。だから僕はここを出ていきます。」
いつになく真剣な声でみなさんにはっきり聞こえるように僕は言った。
「そんな……利緒…出て行かなくたってっ!」
需紅さんが言う。
「………でも僕は…。僕は人の温かさや、自由になりたくて家出をしました。
みなさんに会えて、短い間でしたが人の温かさや自由を感じることができました。
あの夜…僕に声をかけてくださって嬉しいかったです。
人生始めてのホストも楽しかったです。
もう充分です……。
僕はどこかでどうせ戻らなくてはいけないのだからと諦めていた部分がありました。
現実をみないといけないという感じでしょうか。
一時の夢が欲しかったんですよ。
きっと………。
だからもう充分です!
ありがとうございました。」

話している間に荷物もまとまり、キャリーバックの蓋を閉めた。
「では、僕はこれで……。お世話になったみなさんには後でお礼の品を送らせていただきます。
短い間でしたが本当にありがとうございました。
みなさんのことは一生忘れません。良ければ僕のことも覚えていてください。
でわ……。」
僕はみなさんに背を向けたまま部屋のドアノブを掴んだ。
ここで振り返ったら、僕はここにいたいとすがりついてしまうから。
現実の中の僕をもう探し出せなくなるような気がして怖かったから。
居心地のいいところに、僕はいちゃいけないんだ。










「……利緒君はさぁ」
今まで黙っていたぁさがぉさんが急に口を開いた。
「利緒君はさぁ……








なんでそんなに強がってるの?」

















----強がってる?







僕は強がってる?--









「利緒君を見てるとね、なんだか仕方ないからって諦めてるように見えるの。
あたしには利緒君みたいに大きな責任感とか背中にないからわからないけどさ。
利緒君はそれ意外のものも背負いこんでて、とても苦しそうだよ。
もっと気を楽にして。
利緒君の背負ってるもの、あたし達にも分けてよ。
話してよ。
利緒君の淋しい気持ちも、辛い気持ちも、苦しい気持ちも。
周りに人がいなくて1人で悩まなきゃいけない状況に利緒君はなってないからね。
あたし達がいるからね。」
真剣な眼差しが僕の背中にズキズキと刺さっては心を揺らす。
辛いことも、苦しいことも…いつしか心の中に閉じ込めて感じないようにしていた。
新しく飛んでくる痛みも、全て……
全て、この手の中で燃やして灰にした。無かったことにしていた。



感じないように

出来るだけ感じないように








でも、今回の家出で僕の得意技はあっさりとどこかに吹き飛んでしまった。

僕は今どうしたらいい……?





振り返ったら………



































「………ごめんなさいっ!!!!!」

ガチャ!!

力の入らない手に、出来るだけ力を入れてドアノブを回した。
自分が振り返らないように
みんなが引き留められないように

全速力で走った。
走ると、走った分だけ背中に黒い得体の知れないものがのしかかる。


重い


重い








眼球から溢れる液体が邪魔だった。
こんなもの早く枯れてしまえばいいのにと思った。








僕はどうしてあのとき“さようなら”を言わなかったのだろう………?









城の玄関を走っているスピードのまま勢いをつけて開けた。
バンッ!!!
「利緒様っ!!!!!!」
「ハァ……ハァ……………ハァ……………」
城の玄関には、先程森の入り口にいたはずのプライベートポリスがいた。
僕は上がった息で絶え絶えに言ってしまう。
「ハァ……ハァ…っ帰るぞ…………。」
「「「……ハイッ!!!」」」






帰る。
どこへ?








僕の
現実へ。

















「「「ちょっと待ったぁー!!!!!」」」


バリンッ!!!!!!!!!















ガラスの割れる音が僕の頭上で響き渡った。
見上げると。

ぁさがぉさんとチャマスさんと需紅さんが2階の窓ガラスを突き破って、ガラスの破片と一緒に舞い降りてくる。
そのときの3人を僕は一生忘れないだろう。

「ねぇ…正義のヒーローはいる…………?


3人は僕とプライベートポリスの間に着地して叫んだ。
「「「達を連れすからっ!!!!!!」」」



















僕を
是非
連れ戻してください





















僕があの日
家出したのは間違いじゃなかった。



ありがとうと言ってみる。
ぁさがぉさんは「えへへw」と笑い。

チャマスさんは「いーえw」と笑い。

需紅さんは「当たり前だよっ!」と笑う。





‘当たり前’が永遠でなくてもいい。
あのとき、‘さようなら’を言わなくて良かった。




僕が次に‘さようなら’を言うときは、裏に‘ありがとう’の言葉を添えて
言います。












僕とHEROたちの虚構紀行))

fin

















































●あとがき
お久しぶりです!芽です!(きゃべつはスープの具になりました笑)
最初に、本当にUPが遅れてしまってスミマセン!!
確か1年以上前にモデル募集しましたよね(滝汗
スミマセン!!スミマセン!
殴ってください!!orz
今回出演してくださった利緒様!チャマス様!需紅様!
本当にありがとうございました!!
みなさんの協力あって「愛情の絆」という作品を完成させることができました!!
しかも、芽はみなさんをホストなんかにしたりして、しかも窓から飛び降りさせたり・・・・色々動いてもらい、芽の妄想につきあってくださり、本当にありがとうございました!
この豪華キャストに芽は嬉しくて嬉しくて・・・・!!(泣
みんなかっこいいよぉーん・・ww(変態め


さてさて、アトウサン今回の作品の説明を・・。(ビークルの初回DVD見たばかり笑
今回は、芽がリアルに大切な人たちへ向けた小説という形になりました。
利緒君の最後の方の心境に芽の心境も織り交ぜつつ演じていただいきました。もっとも、利緒君は何をやってもカッコイイのですが・・・wうへっ☆(キモ!
小説内の利緒君のように、ぁさがぉやチャマスちゃん、需紅君のような周りにいてくれる状況がある人は世の中でもごく一部なんじゃないかと思います。なんとなく。
人の孤独はなかなか拭うことはできませんよね。
もし、そんな心の人にちょうどよく正義のヒーローが舞い降りたら、
その人の心は浄化されて「時」をもう一度進めるとこができるような気がします。
そんな人に出会えたらよかったのになぁー。なんて笑
芽の望んだシナリオを利緒君たちに演じてもらった感じです。

そして!今回芽の夢が詰まった学校にホスト部がある!という設定!!
メッチャいい!!ホスト部欲しい!
むしろ桜欄ホスト部が出張ホストしに来て欲しい!!ま・じ・で!!(笑
きゃふぅぅーいww(壊れた

って、芽が壊れてしまったのでこの辺でw
よろしければコメントを下さいw(笑
首をながぁーくして待ってたりしますw(笑
本当にありがとうございました!!
by芽(きゃべつ笑)
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妄想(小説)
by 芽きゃべつ
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こんにちは^^
こんにちは^^)
ご無沙汰しておりますw
需紅の飼い主のポッタです。
小説、じっくり読ませて頂きました。
とてもよかったですw
我子がホストだなんて夢にも思っていなかたので、嬉涙がでそうです・・!(待)
最後の方の「友達を連れ戻すからっ!」の部分がとてもグッと来ました^^*)
有名な方々と共演できて嬉く思っておりますw
本当にありがとうございました。
また芽きゃべつ様の小説を読めたら嬉しいですw

それでは、長々と失礼致しました^^)
by ポッタ EDIT
2007.06.08 Fri 22:34
小説読ませていただきました^^
一言・・・
ぐっふぉorz
利緒なんか良い所の坊ちゃんじゃあないですか!!
あんたそんなに坊ちゃんになっていいのか!!って思う程です・・・っっ!!
ふふふぁさがぉちゃん久しぶりですね・・・!!
私の小説では一章が終わった瞬間消えましたね笑
あ、大丈夫です!!4章で出てきますから!!
お役目御免はまだですよっ!!てか御免にするもんか笑
ほほほとりあえず、なんだか嬉しいです(*´∀`*)
りっちゃん勇ましい・・・。ってかホストかよ、みたいな笑
男扱いされてない所も利緒ですね笑

もうすぐで第四弾小説のモデル募集致しますよ^^
もしよければ、またどうぞ^^受かるかどうかはわかりませんが・・・orz

それでは!!失礼します^^w
by 矢世 HOME EDIT
2007.06.09 Sat 19:31
ご無沙汰しております
芽きゃべつ様、こんばんは。
せっかく島までご報告くださったのに、なかなか伺えず、申し訳御座いませんでしたm(_ _)m
正直言うと、モデル・擬人化等の世界から遠退いていたので・・・。
ちょっと照れくささが有ったのかも知れません><

さっそく小説、読ませて貰いました。
3人の仲間愛、とっても素晴らしかったです!
利緒くん・需紅くん・ぁさがぉちゃんのキャラクターが
なんというか・・・凄く輝いてるように感じました。
もちろん、芽きゃべつ様の表現されるチャマスのキャラクターも
飼い主が想像してる以上に可愛らしくて本当に嬉しかったですv
色んな事を含め、改めて仲間って素敵だなぁと思わせられる作品だと思いました。

ホスト、めっちゃ良いですね!(笑)
ナイス設定だと思いましたよ(∀)/

たぶん、これがチャマスの最後のモデルのお仕事だと思います。
大事なこの子の最後のお仕事が、こんな素敵な小説の出演だという事に
心から嬉しく思い、ありがたく感じております。
小説執筆、お疲れ様でした*

では、長文失礼致しました。
by 苓麻 EDIT
2007.06.21 Thu 20:40
 

プロフィール
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芽きゃべつ
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33
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女性
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1991/02/18
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高校生 アルバイター 
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映画鑑賞・鼻唄〈笑 
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こんにちゎv芽きゃべつだ!
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