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短い愛~a story puzzle~


短い愛~a story puzzle~

●出演 蓮華草
    
    ぁさがぉ
   
     
























あぁ、、俺はまだ生きてる
外は大雨で人影一つ見えない庭
でも、もう一生外に出れない俺には関係なくて……
このまま雨が止まなければいいのに。
みんなみんなこのまま大切な人にも会えずに一人家の中で一生を過ごせばいいのに。







そしたら俺は「普通」になれるのに……







短い愛




この部屋は嫌いだ。だって、薄暗いから。
今日はたまたま雨だけど、晴れててもここは薄暗いから。
ここに来てから二週間。

なんにも良いことはおきやしねぇ。


なんでこうなった……?





------------------

「先生っ!息子は助かるんですかっ?!お願いです!息子を助けてくださいっ!!!!!」

「お母さん!落ち着いてくださいっ!!君は私が責任をもって助けますからっ!!」







「ゆず先生!蓮君っ、呼吸停止しましたっ!!!」

「くそっ!
お母さん!蓮君を必ず助けると約束します!!」

「先生っ!!!!」

…………。




助けてくれなくても良かったのに、どうせ死ぬんだからさっ………




----------------



「蓮……気分はどいかしら? 食欲ある?林檎買ってきたんだけど……」

「悪い、今そんな気分じゃないわ……」

「そう…じゃあ、剥いて此処に置いておくわね。気分が良くなったら食べて…」

「あぁ…(まぁ、この気分は死ぬまで良くならないと思うけど…)」











「蓮……。お母さんね。貴方の将来について考えてたの。今のその…病気・・・・を背負って、どう生きていくか。」

「何かいい案はでたのかよ。期待はしてないけどなっ……」

「っ……。
蓮。貴方……安楽死って知ってる?そういう薬を飲めば楽に死ねるらしいの……。



・・・・・お母さんね。

蓮の体が日に日に動かなくなっていく姿、、見たくないの。大切な蓮が苦しんでいる姿をみたら、お母さん………蓮を早く楽にしてあげたいと思って殺してしまいそうになりそうだわっ!




……蓮は、どう考えてるの…?」
















かあさんの言葉に何も返事ができなかった

かあさんは生まれつきの神経系病気で、子供の頃から色々と覚悟はしていたが、理不尽な死が目の前にきたとき、人間の覚悟というものはあっけなく壊れてしまうんだ。

もろい剣はどう足掻いてももろいということ……。




俺は、死に片足入れて初めて自分が死を望んでいなかったことに気がついた

遅すぎないよな……























次の日
目が覚めたのは昼過ぎだった。
昨日母さんに言われた事をずっと考えていて眠りについたのは確か明け方の5時頃だったような気がする。

まだ頭が痛い……












俺はかあさんになんて説明したらいいのだろう……

俺がまだ生きたい。と言ったらかあさんはどうなってしまうのだろう……癇癪を起こしてしまうかもしれない。。






お昼ご飯を食べながら黙々と考えていた。














ガラッ!!


(ビクッ!)

「こんにちわぁー!!おばあちゃん!今日は折り紙して遊ぼぉー!」

………なんだかしらないけど見たこともない妙にテンション高い女が入ってきたぁぁ!!!!!





「ってアレ? おばあちゃんは?
 それに君誰……?」



人の病室で見事にボケかましやがったッ!!!!(ガーン)




「あんなぁ、お前こそ誰だよ…。此処は俺の病室だ。
部屋間違えてるぞ。」


「えっ……。アッ!!……本当だ。 えへへw間違えちゃった(笑
ごめんなさい//」


ちゃんとした常識はあるみたい
素直に謝ってるし

「別にいいよ。気にしてないから。
早くそのおばあちゃんの病室行ってあげたら?」

「うん。
アッ!!でも………あの…えっと……その……//」

「…………・・・??もしかしてあんた迷子??

「(コクッ)」

「………

  プハッ(笑
今どき迷子ってあんた面白いね!!(笑
あははッ!!腹痛いッ!!(笑

 そのおばあちゃんの病室何号室?(笑」

「アッ、えっと……269号室!」

「それここよりもっと上だよッ!!(笑
多分四階だと思うよ(笑 あとは看護婦の人にでも聞きなよww」

「(ドキッ) あっ、ありがとう//」

「どういたしまして♪今度は間違えないようになッ(笑」

「うん//
じゃあ!!



アッ、

また来てもイイかな……??
あたしも此処に入院してるの。一人でいると寂しいからいろんな人の部屋に遊びに行っててww」

「おう。また来いよ。俺も暇だし。」

「やったぁ!!じゃあまたね!」

「おう。」

急に現れたその彼女はとびきりの笑顔をして蓮の病室から跳ねるように出ていった。









蓮は軽く手を上げて彼女を見送った。








やべぇ。
あいつ結構可愛かったなぁ……//
ってか、折り紙って!!(笑)プハ!
まじ面白い奴!!


アッ、あいつの名前ってなんていうんだっけ……
聞くの忘れた……















でも、あいつのおかげで気分がだいぶ楽になった
人と話すのってやっぱり落ち着くんだなぁ……

しみじみと想いながら蓮はまた外をみた。今日は俺の気持ちに共鳴してるようだ……









晴れではあるけど、雲が多くで太陽が見え隠れしている

太陽が俺の中の光なら
雲が闇だ








昼ご飯を済ませた俺は、夕方には来ると言っていたかあさんがなかなか姿をみせないので心配になってに電話をすることにした。

まさか昨日のショックで寝込んでるなんて事はないよな・・・・

ベッドから起き上がって足を床につけて立つ。事故の時の体の痛みをズキッと感じた。




(くそっ…体が思うように動かない…)


二週間ぶりに自分の足で歩いたような気がする。
両足に自分の全体重がかかって、自分はこんなにも重かったのかと実感した。
・・・・・・・同時に命の重さを感じた。
しばらくの間、俺は病室のドアノブを持ったまま動けなくなった。



(ハッ!
俺はかあさんに電話しようとしたんだよ!!俺入院してから視点変わってんぞ……)





(うっ・・・・、よしっ。動けそうだ・・・)

ゆっくりと手に力を入れてドアノブを開こうとしたとき、外の廊下からかあさんの声が聞こえた。
(あれ。来てるんじゃん。んっ。良かった。)

「これから蓮の病室に行くんだ。そんな顔するな。蓮が心配するだろ。」
(おっ。おじさんも来てくれたんだ。久しぶりだな・・・・・)

「でも、お兄ちゃん・・・・。私昨日蓮にあんなこといって、会わせる顔がないし・・・。



 あの子の顔を見ただけでこの手が震えてくるのよっ・・!!
私、おかしいかしら・・・・?」

「・・・・おまえ。
昨日おまえが言った事はあくまでもたくさんある中の1つの道だ。
どうするかは蓮が決めることだ。
おまえは蓮の母親だ。
ちゃんとしろ。」
(うわぁ。おじさんきついこと言うな。俺のためなんだろうけど。。)

「お兄ちゃん・・・。わかってるけどね・・・・・。
私最近疲れちゃってて、何するかわからないわ。」

「あのなぁ。
いい加減にしろ。疲れてるのはおまえだけじゃないんだ。
ハァ。
本当・・・・
おまえには昔から手を焼かされるよ。」

「っ・・・・・・・!!
ごめんなさい。私ちょっとお手洗いに。」
(あぁ。かあさんもう崩壊寸前だな。 大丈夫かな?)



ガラッ

「おっ、蓮。こんなところで突っ立て何やってるんだ?(笑
ほら、まだ体は癒えてないんだ。
ベットに戻ろう。」


「あっ。はい。」

俺はおじさんの言われるがままベットに戻った。

さっきまでかあさんと腹黒な言い合いをしていたのに、俺に爽やかな笑顔をむけるおじさんは大人なのか、それとも極限腹黒なのか・・・・?

どちらにしても、ちょっと怖い・・・・



「蓮傷の具合はどうだ?」

「んー。まあまあです(笑」

「そうか、傷を早く治せよ!
病気の事は妹から聞いているぞ。
これから大変だと思うが、なにかあったらおじさんに何でも言えよ!!妹は役にたたないだろ。(笑」

「(わお。腹黒さが突き抜けてて、爽やかに見える・・・(苦笑))
あー。はい。有難うございます。

でも、、、


かあさんは役に立たないなんてことはないですよ。俺を女で1つでここまで育ててくれて・・・・・
本当に感謝しています。
持病を持ちながら子供を育てるなんて事他の人には真似できないですよ。
俺の1番尊敬する人です。」

「・・・・・・ハハッ。そこまで蓮に想われてて、妹も幸せだな。
でも、覚えておけ。
そういう幸せがある裏には、必ず誰かが苦しんだり、心を痛めてたりするものだ。
見えなくてもこの世には確実に存在するんだよ・・・・・。

まあ、こんなことを言っておまえの気がめいってしまってはなんなんだがな!ハハハッ・」

「・・・・・・っ。
俺は・・・あn「れーんーくーん!!!!!!!!!w遊びに来たよぉw」

「あえっ?!さっきの!! えーっと名前は・・・・」

「あっ、そっかぁ!あたし名前言ってなかったんだよねw
あたしの名前はぁさがぉっていうんだw遊びに来たよぉ!!」

「ぁさがぉかー。あっ、俺は蓮だからw」

「宜しくね!
・・・・って、えへへw今さら名前を教えあうなんて面白いねっ♪」

「確かに!ちょっとウケるかもなw」

「「あははw」」

「(ペッカーン!)…………んー。なんかおじさんおじゃまみたいだねー(笑
じゃ!2人で仲良くなってな!
またな!蓮!」

「あっ、えっ!?おじさん!何言って・・・・!」

ガラガラ
(あんな顔して笑う蓮は久しぶりに見たな。)

「おじさん何言ってるんだよ!! ごめんな、ぁさがぉ///」

「ううん!!//
えっと、、、何して遊ぶ?蓮君?」

「あぁー。うーん。そうだなぁ?ぁさがぉボール持ってるか?」

「あるよぉ!!ジャーンッ!!!」

「うわぁ、おまえどっから出したんだよ!!(笑
本当面白いのなっ。」

「面白いって!!
このボールいらないのぉ??(笑」

ぁさがぉはボールを蓮の前に突き出してニカッ。っと意地悪そうに笑って見せた。

「ぁさがぉ!おまえ!!!貸せよっ!遊ぶんじゃなかったのかよ!」

蓮は少し熱くなってベットから上半身を浮かせた。

「えへへwちょっと蓮君からかうことにしてみたのw」

「なッ!!おまえ!!あのなぁ!? ・・・・・・・・っ!! なめんなよぉ!!!!!!!!」


グッ!




蓮はぁさがぉの両手にあるボールを取るために、ぁさがぉ両手をグイッ。っと無理やり自分の方へとひっぱた。
ボールは空を飛んでぁさがぉの後ろに転げ落ちた。

「えっ!? あっ・・・・?!」

「っと・どうよ!力じゃかなわないだろーwってぁさがぉ足に力入れろよ!!(汗」

もともとそんなに力が強くないぁさがぉは少し蓮に引っ張られただけで大きくぐらついてしまった。

「オイ!ぁさがぉっ!!危ないからこっち来い!」


「だって!!えっ!?・・・・・わっ!?(汗」



ポンッポン、ッポン・


 ぁさがぉは目を閉じた。

    ・・・・・・・・・・・・・・・・、、(沈黙)





「・・・・っん。ぁさがぉ。大丈夫か?」


「んー、ビックリしたぁー;;
って・・・・・・・、あわわっ!!  れっ、蓮君///!!」

蓮がぁさがぉを助けようとして自分のベットの元に引き寄せたため、蓮とぁさがぉが抱き合っているかのようなかたちになった。
蓮の優しさのおかげで後ろに転んで怪我をしないで済んだが・・・・・

「あっ///  ごめん・・・・。」

蓮はこの体制の恥かしさに初めて気づいて、パッ。っとぁさがぉと離した。

「んっ// いいのw 助けてくれてありがとう、蓮君//w」

「あっ。うん・・。」

「えっと・・・・・・・・///(わぁ//どうしよう!ドキドキが止まらないよぉ!!//)」



ピンクの空気が見えます!!!






「(この空気なんとかしなきゃ!じゃないと恥かしくてここにいてらんないよッ//)

・・・アッ!!はいっ!!!!/// ボールっ// 欲しかったんだよねッ!!w」

ぁさがぉはボールを素早く拾って蓮にパスを出した。

「えっ!?・・・・・わっ!!」

いきなりボールが飛んできて蓮はビックリしながらも持ち前の運動神経でパッ。っとキャッチした。

「ぁさがぉ危ないだろぉ!!!!」

「あはっwごめんごめんwって蓮君・・・・・!!?」


蓮はジーッとボールを見つめて・・・・。
「・・・・・・・・w

うへへッwボールはやっぱいいなぁぁ!!!!!!」

蓮は今までにない笑顔でボールと戯れていた。
そのギャップは凄い!!

「えーっと;;蓮君ボール凄い好きなんだね(笑汗」

「うんッ!!!!!!メッチャ好きッ!!!!!!!w
っ・・・・・・・・・・!!

あっ、俺今・・・・・//(汗」

蓮はハッ。として恥かしそうに顔を真っ赤にした。

「あっ。なんか蓮君戻ったw(笑」

「・・・・・うぅっ;;ごめん、ぁさがぉ//俺っ、ボールに触れると周りが見えないくらい嬉しくなっちゃうんだ//(笑」

「・・・・・ッ。

あはは!!!w
なんか蓮君の意外な一面を見た気がするっw蓮君って、普段は優しい感じだけど、面白い面もあるんだねっw」

「んなっ!!ぁさがぉ変なこと言うな!!!////
バカッ!!//」

蓮の顔はトマトのように赤さを増していった。

「あんま男をからかうもんじゃないぞっ!!!!」


「からかってなんかないよぉ!!(笑

ねぇ、蓮君本当に顔真っ赤だよ?
熱でもあるんじゃないの?」

「ハァ?あるわけねぇだろぉ!?//いい加減にしろよ!!//」

「んー、でも。」

ぁさがぉは蓮のおでこに自分のおでこを引っ付けた。

ピトッ・・


「うーん。やっぱり蓮君熱あるよぉ!!!!
あたし、看護婦さん呼んでくるっ!!」

蓮に背を向けて病室から出ようとした瞬間

「いいって!!」

 
パッシ・・




蓮はぁさがぉの手をしっかりと掴んだ。

「いいって・・・・・。俺、病院の奴ら好きじゃないし・・・・。
それに・」

「蓮・・君・・・・?」

「俺、、、余命1年なんだ。ほかって置いても、そのうち死ぬってこと。
ハッ。 バカらしいだろ?」

「・・・・蓮君。なんで?なんでそんなこというの・・・?おかしいよ・・・・・・!!
・・そのうち死ぬって何・・・!?
バカらしいって何!?一生懸命生きるのがそんなにバカみたいなことなの!!!!!!??」

ぁさがぉは目に涙を溜めながら必死で蓮に訴えた。

「・・・・・っ人が生まれてくるのって奇跡って言うだろ?
俺のかあさんが俺を生んだのも奇跡だし、かあさんがここまで俺を育てたことも奇跡だと想うんだ。
んで、今日まで俺が生きていられたのも・・・奇跡・・なんだよな・・・。
もともと、未熟児で生まれたから俺。
もう充分っつーか、奇跡で生まれた俺の最後はこれなのか。って思うと、バカらしく思えてくるんだよ。
・・・・・い、今までいろんな奇跡と愛貰ってこんな最後って本当にバカらしいよ・・な・・・・・  ハハッ。」

蓮は無理に作り笑いをしながら、瞳に涙を映した。

「蓮君・・・・ごめん。」

ぁさがぉは蓮をギュッ。と抱きしめた。

「わかるよ、蓮君の辛い気持ち・悲しい気持ち・・・・・全部。っ全部分かるよっ・
でも、まだ蓮君は此処にいるじゃない。
こんなに温かくて、心臓もちゃんとドキドキいってて・・・・・終わってなんかないんだよ。

あたしね、今こうやって蓮君と一緒いることが凄い幸せ。 どうしようもないくらい幸せなの・・・。
蓮君の人生はバカらしくなんかくて、あたしをこんなに幸せにしてくれる蓮君の人生は本当に素敵で、素晴らしいって、想うよ。
蓮君が奇跡で生まれてきたのならっ・・・・
蓮君が此処にいるのは運命(さだめ)って想おうよ・・・・・。
そしたら、あたし達が出会えたのも運命(うんめい)になる・・・・w
、、、ねっ・・・・?
 お願いっ、笑って・・・。」

ぁさがぉは涙を流しながら蓮を一層強く抱きしめた。

「・・・・・ぁさがぉ・・。
ありがとうな・・・・・w」

「ヒックっ、ヒック・・・ごめん。なんか意味わかんないこと言っちゃった・・・//」


「アハっw大丈夫だってwぁさがぉの伝えたいことなんとなく通じたから・・・w」

「うぐっ・・・・・。
やっぱなんとなくなんだ・・・//」

「まーなw(笑」

















































いつしか外は夜になっていて、夜空には三日月が浮かんでいた。少し開いていた窓の隙間から二月の冷たい冬風が入ってきていた。

こんな寒い日は久しぶりだった。
下の庭には医者がホットコーヒーを飲んでいたり、ときどきそよぐ風に木々達が踊っていた。


「ねぇ。蓮君。星って不思議だと思わない?」

「何で?」

「だって、何万光年もかけて地球に光に来て。
何がしたいんだろ?」

「ハァ?なんじゃそりゃっ! ぁさがぉってやっぱ変!!(笑」

「変って!//初めのほうは面白いって言ってたのに、変に変わったぁ!!」

「だって変じゃん!!(笑」

「んー!w」

ぁさがぉは怒ったように頬っぺたを膨らました。

「悪い、悪いw ぁさがぉからかってるの面白くてなっ!!(笑 

星が光る訳かぁー。わかんねぇーなぁー。」

うーん。と蓮は考え込んだ。

「もしかして、たまたま地球に来ちゃったとかじゃね!? って、その前に星に意思なんてあんの・・?ぁさがぉ・?」

「えっ!?わっ、わかんないよぉ!!」

「おまえもわかんないんじゃん!!wどっちもどっちだな!」

「えへへwそぉーだねw」




たわいもない話をしている時間が本当に幸せだった。何故こんな今日初めて出会った奴と仲良くしてんのか自分でも不思議でならなかった。
俺はいつしか、自分の病気のことも、かあさんのことも。
全部なんとかなるような気がしてきて。もしかしたら、この病気もぁさがぉといれば治るんじゃないかと思えてきて・・・・・・・
・・・・心が軽くなった気がした。































































次の日も、また次の日も。
ぁさがぉは俺の病室に遊びに来た。
俺が好きなボールや花を持ってきてくれたりもした。驚いたことに、俺達2人とも花の名前だった!
いつか此処を抜け出したら、お花屋さんやろうよぉw とか、子供っぽいことを言い出して。こいつ本当に17か・・?なんて思うこともあった。

3月になり、俺の病気は悪化し、本格的に摘出手術などを受けないと命の危険性があるほどまでになっていった。
体は確かに辛かった。

でも、ぁさがぉのおかげで笑っていられた。
ぁさがぉもまた、蓮君のおかげでもう一度リハビリを頑張るねっw と言ってくれた。

リハビリを終えたぁさがぉに
「頑張ったね。」
と言ってやると、嬉しそうにぁさがぉは笑った。

























































































「ねぇ、看護婦さん。下の階が騒がしいけど、なんかあったのぉ?」

ぁさがぉは点滴を変えに来た担当の看護婦に尋ねた。

「あっ・・うん。ええ。
ちょっとね。

難病患者の子の要諦容態が急変して・・・・・。
どうなるか・・・わからないって。
ぁさがぉちゃんは今行かないほうがいいと思うわ・・・・・。」

「えっ・・・?何であたしは。なの・・・・?」

「えっ!?あっ!!しまった!!!
えーっと、うーんっと。。。何でもないからね!(汗
じゃあ、ぁさがぉちゃん点滴するから腕をd。
って!!!!!!ぁさがぉちゃんどこ行くのっ!!!」

「嘘が下手すぎるんだよぉ・・・・・・・・」





ぁさがぉは駆け出した。
点滴を持って走るのは邪魔で、
素早く自分の腕から抜き取ると、そこから紅い血が垂れだした。
走ったり・騒いだり・興奮したりするのは治療によくないからと医師に言われていたが、そんなことはどうでもよかった。

「(きっと蓮君のことだ!!!嫌だっ!!嫌だよ、蓮君っ!!!)」





ガラッ!!!!

「・・・うそっ・・・・・・・・」



ピッ――ピッピ――――ッピッピ―――ッピッピ


「蓮くん意識レベルが低下していますっ!!!!」

「ゆず先生はっ!?!?」

「今オペ中ですっ!!!!」

「っ・・・・・!・・・・なんでっ!! ・・とにかく治療室へっ!!!」


やっぱり蓮だった。
蓮は吐血をしたらしく、ベットのシーツは真っ赤に染まっていた。
蓮の顔は真っ青で、それは、いつもの蓮の笑顔から想像できないくらい・・・・・・

「蓮君っ!!!!!!!!」

ぁさがぉはいてもたってもいられなくて蓮の元へ駆け出した。

「蓮君!!聞こえる!?あたしだよっ!!」

蓮の手をしっかりと握り締めて、ぁさがぉは神に祈るように目を閉じた。

「(お願い・・・・!蓮君をまだそっちには連れて行かないでっ!! まだ蓮君と一緒にいたいっ・・・!!)」

「ぁさがぉちゃんっ!!どいてっ!!蓮君を治療室へ運ぶのよ!!」

蓮のベットはもう動かせるようになっていて、周りの看護婦達はぁさがぉを蓮のベットから引き離そうとした。

「いやぁぁ!!蓮君助けてよぉ!!!!」





―    ―――― ―     


「ぁさ・がぉ・・・?」 
   
   ―   ―――        ― ―        




「さぁ、どいてっ!!!」

「いやぁっ;蓮君っ・・・・・・!」










ぁさがぉは蓮を静かに見つめた。
             
            ・・いとしすぎ・・・・・・
















ねぇ蓮君かくれんぼしよう
蓮君を探すから
絶対、何年かかっても探し出すから
逃げたら………駄目だからね
いなくなったりしたら駄目だからね
あたしをおいていかないでね


ぁさがぉは後ろを向いた。
 いーち、にーい……さ、……さーん

「早く蓮君を治療室へっ!!!一刻を争いますっ!!!!!」

ベットのローラーが動く音がする・・・・・


(ガガガガガ……)


看護婦達が俺らを引き離していく……

俺に背を向けるぁさがぉの肩は小さく震えていた



…泣くなよ…… ぁさがぉ…

悲しそうな顔……するなよ



…また俺の病室来るんだ……ろ…?






俺はおまえの近くにい………て…ぇ………



(ガガガガ…)

……やめてくれ


「急いでっ!!!!」




…な、な……………

パッ!!!

「蓮君っ!!聞こえるっ?!
あたしっ!!
……あたしねっ!!!
蓮君ことっ、大…s………っ……iっ…………!!!!!!!」



ぁ……さ……gぉ……

ぁさがぉはその場に崩れ落ちた
















































































































ぁさがぉは一人蓮の病室に残って夜空を見つめていた

病室は真っ暗で……ぁさがぉは一人…

「こんな日にフルムーンだなんてね
……蓮君」



冷たい3月の夜風が頬にあたって、神経の感覚を麻痺させる

「本名は蓮華草っていうんだ。」

ふと、蓮のベッドのネームプレートを見て呟く


本当に蓮君はあたしにとっての蓮華草だよ。




「こんなに「蓮華草」って名前が似合う人はこの世にいないね、蓮君………w」







キラキラ

眩しすぎるぐらいの星達も
夢の扉のような満月(フルムーン)も
今夜はすべて、貴方のためにだけに光っているんだよね…………








































病室のしみついた天井を超え
4階の俺の真上で寝ていた病人の寝顔を羨ましいそうにみつめ、屋上を抜け
俺はぁさがぉを想いながら空にのぼってく
大気圏を超えた
……ズッ、パキ――パキ、、、ドゥッ!!
体が裂けるのを感じ、そのあとすぐ勢いよく宇宙のいたる場所に飛んでいった



そうだ、、、わかったよ、ぁさがぉ…
星がなんで光るのか。

―亡霊の愛のしるし―
俺のように さけた肉体は
此処でまた一つになった時、最初で最後の光をはなつ。
それは愛しい人への光。
“愛の光”

ッ………かくれんぼは始まったばかりだろっ?ぁさがぉっ。

俺もさ
何年かかるかわかんねぇ。
道草するかもしれねぇ、ぁさがぉのように迷子になるかもしれね。

けど、俺は…
必ず此処に戻り 星になる

おまえのために 必ず…

愛のしるしをみててくれ





俺からおまえへの
――長い愛。





 













fin






































































○あとがき
こんにちわ!芽です!!(きゃべつはどこ行った。)
「短い愛」UPです♪
これまたUP遅くて本当にスミマセン!!モデル様方の拳がフルフルしてるよぉ;;;

デ!今回の「短い愛」はちょっと医療系を入れてみました。
蓮君の役の設定をどうしても不治の病にしたかったので、PCで色々調べながら書きました。(って、本当に芽はモデル様を殺しすぎだろ!!(汗)
あえて病名などを詳しく書かなかったのは、リアルに病気と闘っている人に失礼だと思ったからです。
自分なりに考えましたが、もし、これを読んで不快になられた方がいらっしゃいましたら本当にごめんなさい。

蓮君のボール設定がなんともいえない胸キュンでしたっ!!!
あと、本編でも書きましたが、蓮君とぁさがぉ。2人とも花の名前なんですよねぇ!!!なんか運命感じましたw(キモッ
モデル様を決定したときには、設定しか見てなくて、名前のことは全然気づかなかったんですよ、実は(笑
嬉しくなった芽は蓮君の花言葉を即、調べさせていただきました!!
そしたらなんと!!
すっごい素敵な花言葉!!!ww
つーsann様もこれを考えて名づけられたのでしょう!!!(勝手な妄想・笑

えーっと、本編の答えをいうようなかんじで言います!!!(何
「私の幸福」「あなたが来てくださると私の苦しみがやわらぐ」
ってかんじの花言葉なんですよねぇw
素敵スギ!!!まさに蓮君の設定にぴったりですね★☆
ほんま蓮君カッコイイッ!!!!

えーっと、蓮君の魅力は言い出したら止まらないので、この辺にしてw

蓮君とぁさがぉの恋を描いたわけなんですが、
あの2人にはいろいろと恥かしいことをサラっ。っとやってもらいました!!アッ!!でも、ぁさがぉは天然なんで、おでこをくっつけたり、抱きしめながら蓮君に笑顔になってと訴えるところも、「好き」って気持ちはあったと思うのですが
なんかこう。恋人同士がやるようなかんじでやってませんからね!!(作者グダグダじゃん!
蓮君の最初にぁさがぉを助けるシーンも、全て蓮君の優しさです!
蓮君は故意的にやるようなはしたない男では断じてございません!!!
そりゃぁもうかっこいいやつですよ!!
2人の恋はほのぼのと育まれていったわけですねぇ。
で、小説内で2人は生きてる間に恋人同士にはなれませんでした。
ちゃんと気持ちを伝えたのは蓮君は治療室に行く前なんですねぇー。
切ないぜ!!!!

でも、遠く離れても2人は想い続けるのです!!!
そういうお話です!!無理があっても二次創作なんでねッ(◎'v`$)
最後の「かくれんぼ」のやつはお気に入りなんですが、みなさんはどう思われました??お気に召しましたかネェ??(笑
蓮君の最後の語りは芽が中三の時・ヒッキー(笑)のときに考えた奴なんですよ。結構これもお気に入りだったりしてw
もし、本当に星がこんな理由があって光っているのなら、私達が夜空を見上げて和むのは思い込みとかじゃないよなぁー。って思ったりするんです。ありがとうと、言ったり。自然と涙がこぼれるのもいとしいあの人なのだからだと。
信じてみたくなったりしたのです。


って、今回あとがきなげぇよ!!
本編も極限なげぇよ!!
もう短編じゃないですね(汗
でわ!またラストの「愛情の絆」でお会いしましょう!!
UP目標は春休みが終わるまでに!!(もうモデル様募集してから1年たってんだから自分急げよ・笑)

蓮華草さま・本当にありがとうございました!
こんなに遅くのUPにもかかわらず、苦情の1つも言わず、本当に心のお優しいお方ですぅ・・・・!!
有難うございます!!
(ひそかに『仮装』にでてきたゆずちゃんも医者で出演w)

ヾ(o´∀`o)ノ゜+.вау вау゜+.

(コメントひそかにお待ちしてます・・・・w)

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妄想(小説)
by 芽きゃべつ
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こんばんわ!
こんばんわ!小説お疲れ様でした!!!
すっごい、すっごい涙、涙で読ませていただきました!!!うちの蓮華がこんなに…かっこよく…あさがおちゃんをとりこに…ものすごく嬉しいです!!!ありがとうございました!次の作品もすっごい楽しみで…w本当に、本当にありがとうございました!
by つーssan HOME EDIT
2007.03.27 Tue 21:31
 

プロフィール
HN:
芽きゃべつ
年齢:
33
性別:
女性
誕生日:
1991/02/18
職業:
高校生 アルバイター 
趣味:
映画鑑賞・鼻唄〈笑 
自己紹介:
こんにちゎv芽きゃべつだ!
カテゴリー
PYAY
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